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世界の人気博物館 広島平和資料館、ベトナム戦争博物館など人気続く

旅行口コミサイトのトリップアドバイザー(東京都渋谷区)は13日、「トラベラーズチョイス 世界の人気観光スポット2016 ~博物館・美術館編~」を発表。「広島平和記念資料館(別名 原爆資料館)」が日本国内のランキングでは3年連続で1位となり、アジアランキングでは4位となった。

昨年アジアランキング11位から2位に上がったベトナムの「戦争証跡博物館」は今年も2位となり、人気が続いた。アジアランキング1位は3年連続で中国の「秦始皇兵馬俑博物館」、3位はカンボジアの「トゥール・スレン虐殺博物館」となった。

日本で昨年7月にオープンしたばかりの「サムライミュージアム」は、日本で3位、アジアで25位にランクインした。日本の2位は昨年に続き「箱根彫刻の森美術館」、4位は「東京都江戸東京博物館」だった。

広島平和記念資料館は、今年の5月にオバマ米大統領が訪問したことでさらに注目を集めている。訪問後は、オバマ氏の折った折り鶴と、平和メッセージが展示された。訪問者の口コミでは、「悲惨な写真や展示品の数々に言葉を失います。泣いている外国人観光客もいました」というコメントや、「人生が変わるほどの経験をした。これは、決まり文句で言っているのではなく、この博物館は本当に、なぜ私たちが世界の平和のために活動していく必要があるのかと、私たちに語りかけるものでした。この博物館は責任を追及するのではなく、この悲劇を語り継ぐことに成功していると思います」といった英語のコメントが寄せられた。

上位には、戦争などの悲惨な過去を伝える博物館が多くラインクインした。ベトナムの戦争証跡博物館では、戦争の惨状や、米軍のまいた枯葉剤被害に関する写真や資料、武器などが展示されている。3位のトゥール・スレン虐殺博物館は、カンボジアのクメール・ルージュ支配下の政治犯収容所だった場所。6位のヘルファイアー・パスは、タイで戦時中に日本軍が建設・運行した泰緬鉄道の最難所の跡。敷設の際に多くの労働者が犠牲となった。

このほか、アジアランキング1位の人気を博した秦始皇兵馬俑博物館に対しては、「人生の価値観が変わりますよ。たった一人の皇帝の命令でこんなに偉大な<遺産>を残したとは」といったコメントが寄せられた。また「サムライミュージアム」については、内容に加えて、英語で親切に対応してくれるガイドが良いという口コミが多く寄せられた。

世界ランキングでは、昨年7位から1位へと上がった米国のメトロポリタン美術館が、続けて1位となった。

同ランキングは、2015年1~12月の1年間にトリップアドバイザー上の博物館・美術館に投稿された世界中の旅行者の口コミ評価の平均、投稿数をもとに集計し、選出したもの。

日本、アジア、世界のトップ10は以下の通り。(かっこ内は前年順位。)

日本
1位(1)広島平和記念資料館(広島市中区)
2位(2)箱根彫刻の森美術館(神奈川県箱根町)
3位(初)サムライ ミュージアム(東京都新宿区)
4位(-)東京都江戸東京博物館(東京都墨田区)
5位(5)トヨタ産業技術記念館(名古屋市西区)
6位(7)豊島美術館(香川県土庄町)
7位(9)長崎原爆資料館(長崎県長崎市)
8位(初)三鷹の森ジブリ美術館(東京都三鷹市)
9位(初)藤城清治美術館(栃木県那須町)
10位(-)東京国立博物館(東京都台東区)

アジア
1位(1)秦始皇兵馬俑博物館(中国)
2位(2)戦争証跡博物館(ベトナム)
3位(4)トゥール・スレン虐殺博物館(カンボジア)
4位(3)広島平和記念資料館(日本)
5位(7)ベトナム民族学博物館(ベトナム)
6位(9)ヘルファイアー・パス博物館(タイ)
7位(6)国立故宮博物院(台湾)
8位(10)イスラム美術館(マレーシア)
9位(5)香港歴史博物館(香港)
10位(-)ペナン・プラナカン博物館(マレーシア)

世界
1位(1)メトロポリタン美術館(米国)
2位(3)シカゴ美術館(米国)
3位(6)エルミタージュ美術​​館と冬宮殿(ロシア)
4位(2)オルセー美術館(フランス)
5位(10)メキシコ国立人類学博物館(メキシコ)
6位(-)9/11メモリアル(米国)
7位(4)プラド美術館(スペイン)
8位(12)大英博物館(英国)
9位(11)アクロポリス博物館(ギリシャ)
10位(9)ヴァ―サ博物館(スウェーデン)

画像提供:Wikipedia(広島平和資料館)

参考記事
2016年夏、広島原爆資料館に展示されたオバマ大統領の折り鶴(2016/08/30)
人気博物館・美術館ランキング、広島平和記念資料館がアジア3位(2016/09/19)

 
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