カフェめぐり　美味しいおもてなし　オーガニックパン「ルージュゴルジュ」編

2016.09.27

東京都文京区、白山通り沿いの白山下にあるブランジェリーカフェ「ルージュゴルジュ」。ランチタイムに訪れた。毎日午前11時になると焼きたてのパンがずらりと並ぶ。それぞれのパンたちが「いらっしゃいませ」と笑顔で迎えてくれているように感じる。

入り口が全面ガラス張りなので外の景色を眺めながら食事ができる。店内のスペースも広すぎず、狭すぎず、丁度良い。上品な店のつくりで居心地も良い。ラザニヤボロネーズセットとブレンドコーヒーを注文。しばらくすると先にバケットとサラダが運ばれてきた。バケットを岩塩入りのオリーブオイルに浸し、一口ほおばる。暖かいパンがカリッと音を立てて歯にあたり、口の中に入れて噛みしめるとふわっと香ばしい小麦のかおりが広がる。「小麦ってこんなに美味しかったんだ」と驚いた。色も自然な小麦の色で癒される。嬉しいことに、ランチタイムはバケットがおかわり自由なのだ。

ここのパンは材料と製法にこだわりがある。すべてのパンはフランスのオーガニック製粉会社「デコローニ社」の小麦粉を使用し、自家製の天然酵母を毎日種継して小麦粉に混ぜ、深い味わいと風味を出せるように工夫し、さらにこの生地を低温で長時間寝かせ、熟成させてから焼き上げる。

サラダも新鮮でシャキシャキしている。コーヒーは堀口珈琲の豆を使用しており、コクと香りと程よい酸味。メインのラザニヤが焼きあがるまでしばらくかかるが、バケットとサラダとコーヒーだけでも充分楽しめてしまう。

料理もパンも飲み物も、作り手の愛と真心を感じる。これが日本人のおもてなしというものなのか。店員の接客も心地よい。「ありがとう。美味しかったです」自然と言葉がこぼれた。身心共に満ち足りた時間を過ごさせてもらった。

窓からの景色を眺めながらランチを楽しめる