未来のリケジョ育成 米航空社が日本で教育支援プログラム
米国に本社を持つ航空機・宇宙船の開発製造会社ロッキード・マーティンと日本モデルロケット協会(JAR)は14日、2016年国際航空宇宙展において、日本で初めてのSTEM教育プログラム「ガールズ・ロケットリー・チャレンジ」を共同で実施すると発表した。女子中高生の理工系科目への学習意欲を支援する。
STEM教育とは、科学(Science)・技術(Technology)・工学(Engineering)・数学(Mathematics)の学問の頭文字をとり、これらの理工系科目を一括して扱う教育のこと。
理工系に進む女子生徒の支援を目的とし、プログラムへの参加は女子中高生に限定して参加校の募集が行われた。恵泉女学園中学・高等学校(東京都世田谷区)8人、山脇学園中学校・高等学校(東京都港区)5人、かえつ有明中・高等学校(東京都江東区)4人の3校の生徒、計17人が参加する。
学生らはこれから6カ月間、チームを作り、火薬で打ち上げるモデルロケット開発に取り組む。オリジナルのモデルロケットの製作を通して物理学・数学などSTEMの基礎を学び、その過程ではモデルロケットライセンスも取得するという。2017年5月に予定されるモデルロケット全国大会への参加を目指す。
ロッキード・マーティン日本社長チャック・ジョーンズ氏は、今回のプログラムを女子学生に限定した理由について、
「実際は女性だけが重要なのではないが、我々はこの分野を学習する女性が増えて欲しいと希望している。女性は男性に先行して全般的な能力が高いが、科学・数学の学習に関してはいつのまにか男性に追い抜かされてしまう傾向がある。男性に追い抜かされることなく、女子学生も力を伸ばして欲しいというのが、私たちの希望だ」と語った。