11月19日は「備蓄の日」 日頃の備えを見直そう
1年に1度、各家庭で首都直下地震などの大規模災害への備えを家族で考えるきっかけとするため、東京都は11月19日を「備蓄の日」として設けている。首都直下地震など今後起こり得る突然の大規模災害に備えるために、私たちが日頃から準備できることは何だろうか。
「日常備蓄」を確認しよう
大規模災害が起きた場合、電気・ガス・水道・下水道が使えなくなるだけでなく、数日間は物流が機能しなくなる恐れがある。そこで東京都が展開しているのが「都民の備蓄推進プロジェクト」だ。各家庭における食料品や生活必需品の備えの重要性を知り、具体的な備えにつなげていくことを目的としている。「日常備蓄」とは、私たちが日頃から利用している食べ物や日用品を少し多めの状態を維持し、災害時に備えるという考え方だ。具体的には、日々の生活の中では、古いものから順に消費し、食べたり使ったりした分を買い足しておくようにすること。突然の自然災害に見舞われた状況でも、普段から「日常備蓄」を心がけることで、当面生活を送ることができるという。また、日常備蓄に加えて、災害時に特に必要なもの(カセットコンロや簡易トイレ、充電式ラジオなど)を準備して、定期的に電池交換などを行うことも必要だ。なお、東京都防災ホームページで紹介されている日常備蓄は以下の通り。
地域全体での連携 ~墨田区による「防災遠足」
東京都墨田区では、地域の住民が実際の避難経路を歩き、自身の避難行動を確認する取り組みが行われた。芝浦工業大学の学生プロジェクト団体「すみだの’巣’づくりプロジェクト」が中心となって10月8日、墨田区住民を対象に避難場所まで歩く「防災遠足」を実施。当日は一般参加者・専門家・学生など総勢51人が参加した。イベントでは参加者同士が和気あいあいとした雰囲気で助け合い・交流をした。参加者からは、「避難場所まで実際に歩いたことがなかったので、今回歩くことができてよかった。このような訓練を何度か行いたい」、「狭い路地や老朽建築物のある箇所を歩くのに不安を感じた」などの声が聞かれた。
いつ起こるか分からない自然災害。自分の身を守るため、大切な人を守るためには、災害に対する日々の「備え」が重要だ。「備蓄の日」をきっかけに、まずは自分の身の回りのことから一つ一つ見直してみたい。
画像提供:東京都