東大と経団連がベンチャー創出へ連携開始
東京大学と日本経済団体連合会(経団連)は16日、「東大・経団連ベンチャー協創会議」を発足すると発表した。同大学発の優れた技術を持つベンチャー企業を創出・育成するとともに、起業家人材の育成を目的とした連携。
現在、人工知能やビッグデータ、IoTといった、産業構造を大きく変革する新たな技術が勃興している。その中で、新たな基幹産業やインパクトある事業を創出するためには、産学の壁を超えた本格的なオープンイノベーションが必要となる。今回の連携で、「ベンチャー」を通じた、最先端技術を社会で活用する機能の確立を目指すという。
11月16日には東大・五神真総長、渡部俊也産学協創推進本部長と、経団連・企業・中堅企業活性化委員会の根岸修史委員長ほか幹部との第一回会合を開催。ベンチャーの創出に向けた連携、および事業成長フェーズでの連携に関して議論が交わされた。今後も、双方のトップマネジメントによる会合を定期的に開催し、東大と具体的な企業との間の連携プロジェクトの検討を進める。
東大は、十数年前から大学発ベンチャー企業の育成に精力的に取り組んでいる。同大関連ベンチャーは約280社(2016年11月現在)にのぼり、うち16社が上場、時価総額は1兆円を超える規模に成長。また、東大と企業間の共同研究は年間1600件に上り、新たなビジネスの創出が期待される。
今後、新たな基幹産業創出を担うベンチャー企業の創出・育成に向けたベストプラクティスづくりと進めるとともに、他大学や多様な企業等への展開を目指すという。
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