就職に有利な世界の大学ランキング 東大が10位にランクイン
英国の高等教育情報誌『タイムズ・ハイヤー・エデュケーション (THE)』は16日、「就職に有利な世界の大学ランキング(トップ150)」を発表した。1位はカリフォルニア工科大学、2位はマサチューセッツ工科大学、3位はハーバード大学と、英米の大学が上位を占めた。英米以外では、ミュンヘン工科大学(ドイツ)が8位、東京大学が10位となった。また、日本からは東大の他に、東京工業大(20位)、京都大学(65位)、大阪大学(118位)、慶應義塾大学(129位)がランクインし、「世界大学ランキング」では高順位に入っていない日本の大学も高順位に入る結果となった。
同ランキングは、20カ国の管理職レベルの採用担当者と国際企業の取締役の投票によるものだが、この結果に対する評価は分かれている。THEでは、上位にランクインした大学の勝因として、企業との連携など制度的な面に関する意見を挙げるとともに、他にも多様な意見を取り上げている。
同調査の中では、「就職に有利」とはどういうことかという質問もあり、それに対しては「仕事に関わる適性、姿勢、態度」という回答が最多となっている。また、何が就職の有利さにつながるかに関しては、「専門的な経験」が最多となり、「有名な大学を卒業したこと」は最も低かった。
THEが取り上げている多くの意見の中では、「大学で幅広い経験をすること」が重要と考えられおり、これは、「それまで考えていなかった分野に目を開けるようにすることや、リーダーシップ、クリティカルシンキング、専門知識の他分野への適用などを身に付けることによって、仕事だけでなく人生において成功できるようにする」ことだという。つまり、大学が有名かどうかということが本質ではなく、それらを身に付けさせていると考えられているから上位に入っているという意見である。
なお、上位トップ20校は以下の通り。
1位 カリフォルニア工科大学(米国)
2位 マサチューセッツ工科大学(米国)
3位 ハーバード大学(米国)
4位 ケンブリッジ大学(英国)
5位 スタンフォード大学(米国)
6位 イェール大学(米国)
7位 オックスフォード大学(英国)
8位 ミュンヘン工科大学(ドイツ)
9位 プリンストン大学(米国)
10位 東京大学(日本)
11位 ボストン大学(米国)
12位 コロンビア大学(米国)
13位 香港科技大学(香港)
14位 トロント大学(カナダ)
15位 シンガポール国立大学(シンガポール)
16位 インペリアル・カレッジ・ロンドン(英国)
17位 北京大学(中国)
18位 マギル大学(カナダ)
19位 カリフォルニア大学バークレー校(米国)
20位 東京工業大学(日本)
参考記事
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