今年も400万尾を越えるアユが多摩川を遡上 東京都が調査結果を発表
3日、東京都は、今年の多摩川へのアユの推定遡上数は435万尾と発表した。前年より約100万尾減少したが、2011年からの増加傾向は今年も続いている。
都では1983年から毎年、多摩川下流部でのアユの遡上状況を調査している。調査方法は3月19日から5月31日までの調査期間に、設置した定置網に入網したアユの数を毎日実測し、定置網への入網率から全数を推定するというものだ。
調査を始めた1983年には18万尾。2010年までは多い年でも100~200万尾だったが、2011年には約800万尾に急増し、2012年は1194万尾に達した。その翌年からは減少傾向ではあるものの、毎年400万尾を越える遡上数が見られている。
アユは全長20cm程度で体側前方に黄色い斑紋がある。春~夏は河川上・中流域で主に付着藻類を食べて成長し、秋に中流域下部まで降下して産卵する。孵化した仔魚は沿岸域まで下り、冬季にプランクトンを食べて成長した後に河川に遡上する。遡上の時期は3~5月。北海道から九州まで幅広く生息する。
多摩川のアユ釣りの解禁日は、羽村堰より下流部で6月1日。放流もののアユだけではなく、天然遡上の江戸前アユも十分に釣って味わうことができそうだ。