厚労省、保険医療分野でのAI活用へ向けた会合を開催
厚生労働省は12日、「保険医療分野におけるAI活用推進懇談会」の初会合を開いた。
産業界で実用化が進む人工知能(AI)技術において、画像解析などに利点をもつ最新機械学習技術のディープラーニングが登場。保険医療分野での活用効果や安全性などの検討を開始した。今年春に報告書をまとめる。
懇談会では、従来の機械学習とディープラーニングに分けて想定される活用事例が提示された。従来の機械学習では遺伝子情報を解析した「がんのゲノム医療」や、疾病者のカルテなどを用いた患者の疾病診断、疾病予測などの予防的医療などが可能となると想定される。一方、ディープラーニング技術では、磁気共鳴画像装置(MRI)や内視鏡などの画像情報をコンピュータが解析することで診断する「画像解析」や、医療機関内や居宅等での認知症の状況を把握する「見守り系」などが実現できるとしている。
昨年11月に首相官邸で開催された「未来投資会議」では、「ビッグデータや人工知能を最大限活用し、『予防・健康管理』や『遠隔診療』を進め、質の高い医療を実現する」と安倍首相が発言している。
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