アルバイトによる教育費捻出が奨学金を上回る 教育費負担実態調査
日本政策金融金庫は、2016年度教育費負担の実態調査を発表。教育費の捻出方法について、「奨学金を受けている」世帯が減少し、「子どもがアルバイトをしている」世帯が上回ったことが分かった。
教育費の捻出方法は、「教育費以外の支出を削る(節約)」の28.2%が最も多く、次いで「預貯金や保険の取り崩し」が22.1%。以下、「子どもがアルバイトをしている」の19.6%が「奨学金を受けている」17.7%を上回る結果となった。この「奨学金を受けている」の回答は前年度から4.3%減少しており、その結果、自ら生活費を負担する学生の割合が上回ったという。
世帯年収の平均は855万円となり、2年連続で増加した。世帯年収において在学費用が占める割合は平均16.1%で前年より低下傾向となったものの、「年収200万円以上400万円未満」の世帯では負担割合36.6%と、前年度調査結果の36.8%で高止まりしている。
高校入学から大学卒業までに必要な子供1人当たりの入在学費用の合計は、平均で975万円だった。この調査における入学費用は、受験にかかった費用や入学時に学校に支払ったもの。在学費用とは通学費、教科書・教材の購入にかかる費用のほか、塾や通信教育費、その他習い事などの家庭教育費も含む。
同調査は、2016年8月9~23日に、25〜64歳の男女、かつ、高校生以上の子供を持つ保護者を対象に、インターネットによるアンケートで集計。有効回答数は各都道府県100人ずつ、合計4700人だった。
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