「日本の工芸を100年残す」 産地企業12社が協会設立
日本の伝統工芸産地の活性化を目的とした「日本工芸産地協会」が2月1日に設立し、設立会見が1日、パレスホテル東京(東京都千代田区)で開かれた。工芸および工芸産地のPR活動や協会会員企業間での情報共有等を通して工芸産地の活性化を進め、「地域創生」「産業観光」「産地存続」へとつなげていくという。
同協会には日本各地の工芸産地企業12社が参加。今後、1産地1企業を前提として、参加企業を増やしていく予定だ。代表理事・会長には1716年創業の麻織物製造販売を営む老舗「中川政七商店」代表取締役の中川政七氏が就任した。
同協会のコンセプトは「産地の一番星が産地の未来を描く」。カンファレンスと勉強会を年1回開催していく予定だ。第1回カンファレンスは5月19日に鋳物メーカー能作の新本社(富山県高岡市)にて実施する。
協会設立について、理事・副会長の能作克治氏は「伝統産業の産地には組合が多いが、横のつながりが弱かった。今回は他産地との横のつながりを個人単位で持つことで、異なる考え方を取り入れ合い、切磋琢磨していこうとする点が新しいと思う」と述べた。
現在の参加企業は以下の12社。
及源鋳造(岩手県奥州市)
飛騨産業(岐阜県高山市)
玉川堂(新潟県燕市)
保志(福島県会津若松市)
菅原工芸硝子(千葉県九十九里町)
マルヒロ(長崎県波佐見町)
中川政七商店(奈良県奈良市)
山口陶器(三重県菰野町)
中村節郎石材(香川県高松市)
山口工芸(福井県鯖江市)
能作(富山県高岡市)
[冒頭の写真]署名捺印した連判状を持つ中川氏(中央)他、協会理事