7年連続自殺者減少 2万2000人割る
厚生労働省が23日に発表した「2016年中における自殺の状況」で、7年連続で全国の自殺者数が減少したことが分かった。自殺者数は2009年を境に低下を続けている。総人口も減少に転じているが、総務省統計局の人口推計(2016年10月)によると、総人口減少率は0.13%で、自殺者数の減少率よりも小さい。
2016年の自殺者総数は2万1897人となった。前年比約8.9%(2128人)減だった。男女別の内訳では男性が7年連続、女性は5年連続で減少した。各月ごとの人数も年間を通して前年を下回った。また、全ての年齢階級で同様に減少しており、30代は8年連続、40代、50代、60代は7年連続の減少となる。
また同省は「2016年度自殺対策に関する意識調査」を実施。過去自殺したいと思ったことがあると答えた477人に対し、「自殺を考えたとき、どのように乗り越えたか」という質問をした。「趣味や仕事など他のことで気を紛らわせるように努めた」と答えた割合が 36.7%と最も高く、次いで「家族や友人、職場の同僚など身近な人に悩みを聞いてもらった」(32.1%)、「できるだけ休養を取るようにした」(14.3%)の回答が高かった。次いで「医師やカウンセラーなど心の健康に関する専門家に相談した」のは8.8%、「弁護士や司法書士、公的機関の相談員等、悩みの元となる分野の専門家に相談した」のは2.7%にとどまった。
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