飲酒に対する認識転換を〜健康公開講座「お酒の付き合い方から健康を考えよう」
健康公開講座「お酒の付き合い方から健康を考えよう」(主催:読売・日本テレビ文化センター、協賛:日本新薬)が、2月25日に開催された。当日の模様をダイジェストでご紹介する。
会場となった発明会館ホール(東京都港区)には約200人が来場し、関心の高さをうかがわせた。
健康公開講座はアルコール依存症に関する2人の専門家による講演と質疑応答というプログラムで行われた。
講演の第1部は、成増厚生病院精神科診療部長(東京アルコール医療総合センター長)垣渕洋一氏による「お酒による健康被害を減らすために」。当サイトでも以前インタビュー(【インタビュー】専門医に聞く 脳の性質を利用し、依存症を克服)にご協力いただいた垣渕先生だが、今回の講座では、効用以上にアルコールを摂取してしまう「不適切な飲酒」によって生じるさまざまな問題を紹介。自分の飲酒量によるリスクレベルを調べる世界保健機関(WHO)作成のアルコール依存症チェックシートの活用方法や節酒の進め方など、より実生活に取り入れやすい内容が多く盛り込まれていた。
第2部は、東海大学健康科学部社会福祉学科准教授でソーシャルワーカーの
今回の講演で両講師が共通して取り上げたのが、これまで日本社会において「アルコール=依存性のある薬(薬物)」という認識がされてこなかったという点だ。それにより健康被害やさまざまな問題が生じているという。お酒を百薬の長とするのか、自分と自分の大切な人を悲しませるものとするのか。飲酒に対する正しい知識を持って、適切に付き合っていきたい。