イースター前は「ドイツで最も菓子が売れる時期」
ドイツでは4月のイースター前の時期にクリスマス前よりも菓子の売り上げが増加し、1年で「最も菓子が売れる時期」であることが、市場調査研究所ニールゼンの調査で明らかになった。10日付のヴェルト紙が伝えた。
イースターにちなんだ菓子の昨年の売り上げ合計額は4億470万ユーロ(約469億円)で、1人あたり5.60ユーロ(約650円)分の菓子を買っている計算になる。このうち、最も人気の高い菓子は卵型のチョコレートで、これにウサギの形をしたチョコレートが続いている。これらの菓子はディスカウントスーパーで購入されるケースが圧倒的に多く、このうち60%が卵型のチョコレート、32.5%がウサギ型だった。近年ではこれらのチョコレートにも、自然派農法やフェアトレードをうたったもの、動物性脂肪などを一切排したヴィーガン向けのもの、ラクトースフリーやグルテンフリーの健康志向のものなど選択肢が増えている。また、菓子の売り上げには天候が大きく影響しており、寒くて天候が悪い時ほどチョコレートをはじめとする菓子類の売り上げが伸びることが統計で明らかになっている。
イースターとは、キリストの復活を祝うキリスト教の重要な祝日で、今年は4月16日。卵とウサギは「復活」のシンボルとして定着している。かつてイースターのシンボルの動物には、地方によってキツネやニワトリ、コウノトリなどもあったと言われているが、今では全国的にウサギが一般的となっている。この理由には諸説あり、ウサギが春に子どもをつくり多産であることのほかに、もともとゲルマン神話で豊穣を意味する聖なるシンボルだったからとも言われている。
※1ユーロ=116円で換算。(13日時点)