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EUでSNS上の憎悪表現対応

SNS上の憎悪表現、24時間以内に60%削除 EU域内

憎悪表現などSNS上の問題表現に対して、欧州連合(EU)域内では10件に6件が、通報があってから24時間以内に削除されていることが明らかになった。1日付の独ヴェルト紙が伝えた。

欧州委員会は2016年、フェイスブック、ツイッター、ユーチューブ、マイクロソフトとの合意で、SNS上の問題表現に対する取り締まり基準を設置。憎悪表現や暴力的・扇動的表現に対して、SNS運営者側が迅速に対応することを求めている。24時間以内に削除されなかったケースでは、残りの20%は48時間以内に、15%は1週間以内に削除されており、13%にはさらに長い時間がかかっているという。

通報に対して削除されるSNS別の割合は、フェイスブックでは3分の2、ツイッターでは37.5%、ユーチューブでは66%となっている。昨年12月に実施された同様の調査では、フェイスブックが30%、ツイッターが20%、ユーチューブが50%だった。EU法律委員会は、問題表現への対応が向上していることを評価、「続けてネット上の暴力に苦しむ人たちをサポートしていきたい」とコメントしている。

一方、SNS上の問題表現取り締まりに対しては、「表現の自由を侵害する恐れがある」とする反対意見も根強く、SNS運営者側に削除判断が委ねられていることが問題視されている。フェイスブックでは1週間に650万件の問題表現に対する通報が寄せられており、英ガーディアン紙はこれに対し、チェック部門担当者の判断時間が1件につき10秒しかないと問題点を指摘。マーク・ザッカーバーグCEOは5月、チェック部門の担当者の数を、これまでの4500人から7500人に増員すると発表している。

(写真はイメージ)

 
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