「チバニアン(千葉時代)」命名なるか 国際学会に提案申請
地質時代名称の一つに、日本の地名にちなんだ「チバニアン(千葉時代)」が登場するかもしれない。茨城大学の岡田誠教授、国立極地研究所の菅沼悠介准教授らを中心とする22機関32人からなる研究グループは7日、国際地質科学連合(IUGS)の専門部会に提案申請書を提出した。千葉県市原市田淵の養老川岸の地層「千葉セクション」が地質時代の国際標準模式地(GSSP)に認定されることを目指し、正式に選定された場合に「チバニアン」の名称を提案するという。
GSSPとは、時代区分の境界や生成順序が保存されている特徴的な地層のことで、IUGSの専門部会に提出された提案を受けて最終的に投票で決定する。千葉セクションの地層は約77万~12万6000年前のもので、更新世の前期と中期の境界にあたり、その時代の特徴である地球磁気の逆転現象が克明に記録されている。同じ時代の地層は他にイタリアに2カ所の存在が知られており、それらの場所も提案される見込み。
千葉セクションのGSSP選定を目指し、研究グループは裏付けとなる研究を進め、研究分野をリード。論文発表を通して海外に情報発信をしてきた。GSSP選定が実現すれば日本初となり、地質時代名称として初めて日本の地名が使われることになる。最終決定は2018年中となる見込み。
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