【世界が見える! 米株ウォッチ】材料乏しく、原油安が懸念
アメリカ株式市場で見る世界動向通信
6月19~23日のニューヨーク株式市場、ダウ平均株価(30種)は、原油価格の下落やアマゾンの新サービス、オバマケア代替法案など個別の材料で売買された。史上最高値となった月曜日から一転して、火曜日以降は4日続落となった。
19日のダウは、前週末比144.71ドル上昇の2万1528.99ドルで、史上最高値を更新した。フランス議会選挙が終了し安心感が広がった。リスクオンムードの中、ハイテク関連株が買われた。
20日は下落、2万1467.14ドルだった。原油価格は今年の初めと比較すると20%下落しており、今後も価格下落が懸念され、エネルギー関連株が売られた。アマゾンが新しい衣料品サービスの提供を発表し、アパレル各社の売り上げが落ちるという懸念からアパレル関連株が売られた。アマゾンはプライム会員を対象に、消費者が店頭に行かなくても、自宅で試着できるサービスを無料で実施することを発表した。
21日は続落、2万1410.03ドルだった。原油価格は続けて下落基調にあり、この日は1バレル43ドルを下回った。決算が良好だったハイテク関連は上昇し、ハイテク株の割合が高いナスダックは上昇した。
22日は小幅に続落、2万1397.29ドルだった。オバマケア代替法案の素案が公表され、今回の法案で保険加入者から除外されると予想されていた低所得者も、続けて加入できる制度になるとの思惑が広がった。ヘルスケア、保険関連の銘柄が買われた。引き続き原油安が不安材料だった。
23日は続落、2万1394.76ドルで取り引きを終えた。市場は方向性や判断材料に乏しかった。前日上昇したヘルスケア関連株や医療保険関連株は利益確定で売られた。原油価格が下げ止まったことで、エネルギー関連株が買われた。
(写真はイメージ)