保育士1人に対する子どもの数は? OECD保育白書
OECD(経済協力開発機構)が発表した『OECD保育白書2017年度版』で、就学前の早期幼児教育および保育教育の各国事情が明らかになった。22日付の独ヴェルト紙が報じた。
OECD加盟国35カ国で、3歳以下の幼児を預かる託児施設での保育士1人に対する子どもの数は平均9人。これに対し、託児施設が最も恵まれた条件下にある国はニュージーランドで、保育士1人に対する子どもの数は4人、これに次いでスウェーデンでは4.8人、ドイツでは5人だった。
一方、3歳以上の子どもが通う幼稚園では、保育士1人に対する子どもの数はOECD平均で14人。これに対し、保育士1人当たりの子どもの数が最も少なかったのはオーストラリアで5人。スウェーデンが6人、ニュージーランドが7人、スロベニアが9人で、ドイツでは10人だった。一方で、英国は平均を上回り18人、フランスは22人だった。日本も15人でわずかに平均を上回った。
ただし、これらの統計には異なる各国事情がある。たとえばドイツでは、3歳以下の子どもに対する保育園の拡充は近年本格的に始まったばかりで、2005年の時点で保育園に預けられる幼児の割合はわずか14%だったのが、2014年には37%とほぼ倍加している。これは先進工業国の中では平均的な割合で、この割合が最も高いデンマークでは65%の幼児が保育園に預けられている。
(写真はイメージ)