【世界が見える! 米株ウォッチ】ハイテク株への注目で大幅に上下
アメリカ株式市場で見る世界動向通信
6月26~30日のニューヨーク株式市場、ダウ平均株価(30種)は、やや材料不足の中、ハイテク関連株の値動きに左右され、大幅に上昇・下落した。原油価格は続伸するも、影響は限定的だった。
26日は前週末比14.79ドル上昇の2万1409.55ドルだった。朝方は欧州株式市場の上昇を受けて米国株も上昇したが、1日を通しては市場の判断材料がやや不足していた。連邦最高裁判所がトランプ米大統領の入国制限を一部認めたことや、原油価格の上昇などがあったが、株価の大幅上昇とはならなかった。
27日は100ドル近く下落し、2万1310.66ドルだった。この週に採決する予定だったオバマケア代替法案が先送りとなることが明らかになり、その影響で税制改革も遅れるのではないかという懸念が高まった。欧州連合(EU)競争法違反で、欧州委員会からグーグルが制裁金を課されることが決定し、情報技術関連株が下落した。
28日は大幅上昇、2万1454.61ドルだった。前日に売られて下落していたハイテク株が買い戻されて上昇し、大幅上昇となった。ハイテク株の割合が高いナスダックは、昨年の米大統領選以降、最も大きい上昇となった。金利の上昇の影響で、金融株も買われた。
29日は大幅安、2万1287.03ドルだった。前日の上昇分をほとんど失う展開となった。前日に大幅高となったハイテク株が、利益確定のために売られたため。銀行各社が株主還元を発表するも、影響は限定的だった。
30日は上昇、2万1349.63ドルで取り引きを終えた。原油価格の上昇を受け、エネルギー関連が買われた。前日に大幅安となったために、買いが入りやすかった。決算が良好だったスポーツ用品のナイキが大幅高、アマゾン内で製品を販売するという情報も交換された。
(写真はイメージ)