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バイク事故時、ヘルメットが自動で救助要請 ベトナム高校生が開発

ベトナムの高校生2人が、事故時に自動で救助要請をするヘルメットを開発した。ヘルメットが衝撃を受けると、通行人に救助を呼びかけ、登録した連絡先に電話をかけ、位置情報を送る。救助が間に合わずに死亡したり後遺症を負ったりする人を多く見て、助けられるようにしたいという思いから開発した。現地メディア『Dân trí(ザンチー)』が5日に報じた。

開発したのは、北部ニンビン省のルオンバントゥイ専門高校コンピューター科1年生のディン・クォック・バオさんとグエン・フー・アインさん。ヘルメットは2017年の同省科学技術コンテストで受賞し、国の科学技術コンテストの物理・天文分野で2位を受賞した。

ヘルメットの振動センサーが事故を感知すると、LED(発光ダイオード)ライトとスピーカーで通行人に救助を呼びかけ、さらに登録しておいた3つの電話番号と救急センターに自動で電話がかかり、同時に無線送信機と全地球測位システム(GPS)モジュールを通して事故の位置をSMS(ショートメッセージサービス)で送る。電源は蓄電可能な太陽電池を使用した。

このヘルメットにはまた、空気清浄装置も付けられた。外の空気は、石灰水や活性炭フィルターを通して中に入り、きれいな空気を吸えるようになっている。大気汚染が進む中、利用者の健康を守りたいという思いで取り付けたという。

このヘルメットが評価された理由は、多くの装置が取り付けられていながら、通常のヘルメットの形に収まっていること、モジュールとチップを使うことにより軽くコンパクトで、快適に使用できること、バイクや電気自転車のすべての利用者にとって実用性が高いことだった。

なお統計によると、2016年のベトナムの交通事故件数は2万1589件、死者数は8685人、負傷者は1万9280人。バイクによる事故は66.7%を占める(『労働者(Người Lao động)』2017/1/4報)。首都ハノイでは4日、2030年までにバイクの乗り入れを全面禁止する計画が可決されている。

(写真はイメージ)

 
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