資源の使い過ぎを警告、8月2日から「地球の赤字」
国際シンクタンク「グローバル・フットプリント・ネットワーク(GFN)」は、2017年の1年間における自然資源の消費量が、8月2日を境に、地球による自然資源の生産能力を超過したと発表。昨年度より6日早まっており、資源の使い過ぎに警鐘を鳴らしている。
自然が木材や食糧などの資源を産出する力や、大気中の二酸化炭素(CO2)を海や森が取り込む力には限界があり、この「生物生産力」を、人類による消費が上回った状態を「生態学的オーバーシュート」とよぶ。GFNは、一年分の生物生産力に対し、その年の資源消費量が超過した日を「アース・オーバーシュート・デー」として毎年発表している。世界自然保護基金(WWF)ジャパンは、この日以降の2017年の残りの日を、人類は地球の生態系の「原資」に手をつけながら、「赤字状態」で生活していくことになると説明する。
1970年代に消費量が生産量を超過し始め、年々早まっている。世界中の人が現在の生活を続ける場合は1年間に地球1.7個分、また、世界の人が日本人と同じ生活をした場合は1年間に地球2.9個分の自然資源が必要になる計算だという。
GFNは、世界で食糧廃棄の量を半減させればアース・オーバーシュート・デーを11日遅らせることができ、CO2排出による負荷を半減させれば、89日遅らせることができるとしており、「毎日の消費を見直し、無駄を減らすことからはじめてみませんか」と訴えかけた。
(写真はイメージ)