花便り~ネムノキ
散策中、甘い香りがしてきた。見上げると、木の上にピンク色のふわふわした花が咲いている。
触るとすぐに葉が閉じるオジギソウと葉の形は似ているが、ネムノキは触っても閉じることはない。夜になると自らゆっくりと閉じる。その姿が、木が眠っているようにみえるため、眠りの木、ねんねの木、日暮らしの木などと呼ばれている。日本、朝鮮半島、中国が原産。属名のAlbiziaの名は、18世紀頃にヨーロッパにネムノキ属を紹介した、イタリア人の名前「Albizzi(アルビッツィ)」からついた。化粧用の刷毛(はけ)にも似ているこの花、長く伸びた糸状のものは雄しべだ。樹皮や葉は、生薬では合歓(ごうかん)、合歓皮(ごうかんひ)といい、利尿、強壮、鎮痛などの薬効があるという。
暑く寝苦しい夜が続いているが、ネムノキのように、夜には自然と眠りにつきたい。
花言葉:歓喜、胸のときめき、夢想、創造力
ネムノキ(合歓木):マメ(豆)科ネムノキ属