【世界が見える! 米株ウォッチ】注目のジャクソンホール、経済政策言及なし
アメリカ株式市場で見る世界動向通信
8月21~25日のニューヨーク株式市場、ダウ平均株価(30種)は、前週からの米国政治不安の中、各国の中央銀行首脳などが集まるジャクソンホール経済会合に注目が集まった。米国内外での政治不安が続く。
21日は前週末比29.24ドル上昇の2万1703.75ドルだった。前週に引き続き、米国での白人至上主義問題に関するトランプ米大統領の対応を不安視、政策遂行に支障があると懸念され積極的な買いは入らなかった。米韓軍事演習が行われたことで、北朝鮮リスクも意識された。原油価格の下落で、エネルギー関連株が下落した。
22日は大幅上昇、ダウは2万1899.89ドルだった。1日で190ドル以上上昇した。ヨーロッパ株が大幅に上昇したことや、原油価格の上昇が追い風となった。アップルなど大型株に買いが集まった。
23日は下落、2万1812.09ドルだった。24日から始まるジャクソンホール経済会合を前に動きにくい展開。アメリカ国内の政治的混乱も意識された。7月の米新築住宅販売件数が予想を下回る結果だったことも嫌気された。
24日は続落、2万1783.4ドルだった。ジャクソンホール会合で利上げに対する参加者の意見の相違が見られたことで、様子見ムードが強まった。アマゾンの新サービス発表で、競争激化の懸念から小売りなどが売られた。
25日は小幅に上昇、2万1813.67ドルで取引を終えた。トランプ大統領が減税政策を進める予定であると米コーン国家経済会議委員長がインタビューで語ったことで、直近の政治不安の中、減税が推し進められる可能性に期待が高まった。注目されていたジャクソンホール会合では、主要人物が経済政策に関する発言を避けたことで、投資家心理を冷やした。