フライドポテトの揚げ方にEU規制

フライドポテトの揚げ方にEU規制

「フライドポテトの正しい揚げ方」をめぐり、欧州委員会で論議が続いている。1日付の独フランクフルターアルゲマイネ紙オンライン版が報じた。

「ブリュッセルでは今、フライドポテトがレストランだけでなく、EU委員会でも『話し合いの』テーブルに上っている」――フライドポテトはベルギー料理の付け合わせとして一般的なもの、さらにベルギー以外でもオランダ、ドイツなどでレストランのメニューおよび手軽なファストフードとして親しまれている。

今回議題となっているのは、フライドポテトの「揚げ方」について。フライドポテトを揚げすぎて色が濃くなるほど、発がん性物質アクリルアミドの含有量が高くなるとして、EU委員会はこれに対する具体的な規制を設け、「フライドポテトの揚がり具合」を段階的に色で示した指南表を作成するとしている。

アクリルアミドはジャガイモや小麦製品などを焼く、揚げる、炒めるなどの調理過程でタンパク質と糖分が化学反応を起こして発生するとされており、これをめぐる食の安全に対する論議は2002年から起こっていた。今年7月にはEUが、がん防止策として食品の安全基準を見直すことで合意。この際、ベルギーでは食文化の一部ともいえるフライドポテトの調理法に変更が義務付けられることへの懸念が高まっていたが、これは盛り込まれなかった。

現時点では、EU加盟国の中ではオーストリアから同規制に対し、「官僚的で無知な発想に満ちている」として反発の声が挙がっている。

[冒頭の写真]ドイツではフライドポテトにマヨネーズをかけるのが定番

 
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