総務省、今月からIoT機器の実態調査を開始
総務省は5日、一般社団法人ICT-ISAC、国立大学法人横浜国立大学などと連携し、インターネットに接続されたIoT機器の実態調査を今月から開始すると発表した。
サイバー攻撃の対象になりやすい脆弱なIoT機器を特定した場合、所有者などに対し注意を喚起し、必要に応じて製造事業者などに対しても脆弱性に関する技術情報を提供するという。IoTとは「Internet of Things」の略称。IoT機器とは、身近なところではスマートフォンやタブレットなど、インターネットにつながって情報交換する機能を持つすべての機器を指す。
野田総務大臣は記者会見で、「IoT機器普及に伴い、IoTを狙ったサイバー攻撃が急増している。昨年10月には、大量のIoT機器を踏み台にした世界規模のサイバー攻撃が発生するなど、国民生活、社会生活にも直接影響を及ぼす事態も生じている」と、同事業を立ち上げた背景を説明した。
あらゆるものがインターネットなどのネットワークに接続されるIoT時代、サイバーセキュリティの確保は、国民生活および社会経済活動の安全を守る上での重要課題となっている。こうした状況を踏まえ、今年4月12日には総務省が開催するサイバーセキュリティ・タスクフォースが「IoTセキュリティ対策に関する取組方針ver1.0」を発表。7月13日には内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)のサイバーセキュリティ戦略本部で「2020年及びその後を見据えたサイバーセキュリティの在り方について」を決定し、IoT機器に関するセキュリティ対策が取りまとめられている。
画像提供:総務省