8月の東京の長雨、全国経済に影響 帝国データバンク調査
北・東日本での日照不足、東京での21日間連続降雨、沖縄での記録的高温など、8月は全国的に天候不順となった。これを受け帝国データバンクは、東京の日照不足が経済に与えた影響を調査。経済波及効果は全国で406億9900万円減という試算結果を発表した。関東地方にとどまらず、全国に影響が及ぶという。
日照不足が家計消費支出に与える影響は、平年並みの日照時間だった場合の試算と比較すると189億2900万円減。昨年の家計消費支出額(TDB推計)は1兆5700億円で、ここから1.2%減少した可能性があるという。家計消費支出の品目の中では、気温の影響でアイスクリームが14億3300万円減、飲料も22億4900万円減だった。また、宿泊料を含む教養娯楽費は43億4400万円減少、理美容サービス・用品は43億2300万円減少したとみている。
産業別の影響を見ると、個人が長雨により外出を控え、関連するサービスや商品の売り上げが減少。対個人サービスでは減少額が94億8800万円に上った。また、気温低下により清涼飲料や酒類など飲食料品製造にも影響し、36億3400万円となった。
地域別の影響では、関東地方が351億9600万円減(全体の86.5%)、近畿地方が13億3800万円、中部地方が11億9700万円、東北地方が9億3200万円、中国地方が6億5800万円と続いた。近畿・中部は商業、東北は飲食料品製造、中国は鉄鋼製品製造で影響を受けるとみている。
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