お家ごはん風食堂(4) スローフードのドイツ料理(ミュンヘン)
ミュンヘン大学周辺のシュヴァ―ビング地区。おしゃれで文化的なこのエリアに昨年オープンしたカフェレストラン「ハイムヴェルク」が話題を呼んでいる。メニューは極めてシンプルで、シュニッツェル(カツレツ)やソーセージなどの肉料理が6品、ベジタリアンメニューが5品、これにポテトかパンの炭水化物系の副菜を組み合わせるという仕組みになっている。ランチタイムにはこれ以外のセットメニューが2品登場する。
居心地の良いゆったりとした店内にはお昼時、ちょっとこだわりのありそうなタイプの客層が集う。一見、いたってふつうのドイツ料理系のメニュー。しかし「スローフード」をうたう同店で出されるのは、選び抜かれた食材、栄養バランスに配慮した調理法で作られたカジュアルなドイツ料理だ。
この日のランチメニューのひとつ、カボチャとショウガのスープ、サラダ添えは、ちょっと肌寒くなってきた秋の日にうれしい一品。ドイツ語ではスープは「飲む」のではなく「食べる」ものだが、カボチャの味がしっかり感じられる濃厚なスープは、体も心も温まる満足度の高いメニューだった。フランスパンがついて、お値段は7.9ユーロ(約1034円)。
一般に、仕事のランチ休憩にじっくり時間をかけるドイツ人はあまり多くないと言われている。でもこんな素敵なカフェが仕事場の近くにあったら、ここでのランチ休憩が楽しみになり、きっと仕事の励みになるに違いないと思った。
Heimwerk
Friedrichstr.27
80801 München
Tel: +49-89-21896104
www.heimwerk-restaurant.de
営業時間:11:30-23:00
*1ユーロ=131円で換算。
[冒頭の写真]ランチメニューのカボチャのスープ