【季節の果物図鑑】人気急上昇のシャインマスカット
最近、高級スーパーなどでよく見かけるようになった黄緑色のブドウがある。「シャインマスカット」だ。果実は大粒で甘く、種がなく、また皮ごと食べられるとあって、近年人気急上昇中のブドウだ。価格は大抵、一房1000円以上で、中には4000円以上する高級品もある。
シャインマスカットは国立研究開発法人の農研機構が育成し、2006年に品種登録された新しい品種。果実品質の良い欧州ブドウと、高い栽培性・耐病性を持つ米国ブドウ、それぞれの良いところを兼ね備えているのが特徴だ。種なしで皮ごと食べられるという手軽さが消費者のニーズに合ったこともあり、近年、急速に市場での流通量が伸びている。
栽培面積は2007年からの苗木販売以来短期間で拡大し、2013年には黄緑色ブドウでは栽培面積が1位、全品種の中でも5位で、今後も拡大していくと注目されている。
シャインマスカットは皮がパリッとしていて、果肉はさわやかな甘さ。大粒なので、一口で食べるにはもったいないくらいだ。マスカット特有の心地よい香りが口の中に広がり、一度食べると記憶に残り、忘れられない。露地栽培のものは8月からが旬だが、産地によっては10月頃まで食べられるので、シーズンが終わる前にぜひ一度ご賞味あれ。