米株式週報

【世界が見える! 米株ウォッチ】税制改革案公表も上値は限定的

アメリカ株式市場で見る世界動向通信

9月25〜29日のニューヨーク株式市場、ダウ平均株価(30種)は、27日に公表された税制改革の内容を受けて小幅に上昇した。全体的には材料不足で、株価の動きは小幅だった。

25日は前週末比53.50ドル安い2万2296.09ドルだった。トランプ大統領が北朝鮮に対して「長くは続かないだろう」と発言したことに対して、北朝鮮の李容浩外相がアメリカによる「宣戦布告だ」と発言。北朝鮮リスクが意識され、ダウは一時100ドル以上下落した。

26日は続落、2万2284.32ドルだった。米連邦準備理事会(FRB)による年内追加利上げが示唆された後、初めてのイエレン議長の講演が行われたものの、影響は限定的だった。アップルなど、このところ売られていた情報技術関連株に買い戻されて上昇した。

27日は上昇、2万2340.71ドルだった。トランプ大統領は、米国の法人税率を35%から20%に引き下げることを表明し、税制改革の具体的内容を公表した。海外での利益を米国に送金する際の課税を撤廃する方針が示されたことで、海外展開する企業の株が買われた。

28日は上昇、2万2381.20ドルだった。前日トランプ大統領が発表した税制改革について具体的な財源などが明確になっていないことから、大幅な上昇で反応とはならなかった。材料不足の中、大きく売られることもなく取引を終えた。

29日は小幅に上昇、2万2405.09ドルで取引を終えた。金利の上昇を受けて、金融機関の利益を押し上げるとの想定から金融株が買われた。税制改革の実現性はいまだ不透明で、上昇幅は限られた。

(写真はイメージ)

 
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