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東京×農業?! 知られざる東京生まれの農産物

東京×農業?! 知られざる東京生まれの農産物

都道府県別の食料自給率ワースト1位の東京。食料自給率はカロリーベースでわずか1%で、かつ農業就業人口と農地面積も全国最下位であるにもかかわらず、そこに住む人口は全国トップの東京には、その胃袋を満たすべく全国各地の食材が集まっている。それらの食材の中には東京産の物はほとんどないと言っても過言ではないのだが……。しかし! 実は東京生まれのブランド農産物は意外と多く、そこには知る人ぞ知る高級品もある。今回はその中のいくつかをご紹介しよう。

◆ブドウ「高尾」
ブドウの「高尾」は巨峰の改良品種で、東京の高尾山にちなんで名前が付けられた。巨峰よりやや小さく、果肉が締まっているのが特徴で、甘味が強い種無しのブドウだ。1956年に東京都農業試験場(現・東京都農林総合研究センター)で育成されたが、栽培管理が難しいためほとんど普及していなかった。しかし、東京西部の稲城市や日野市で1970年ごろから栽培が始められ、研究会も発足。生産方法や販売方法が研究されてきた。現在は認知度が上がり、贈答用高級ブランドとして定着している。収穫時期は8月下旬~9月上旬。

◆キウイフルーツ「東京ゴールド」
「東京ゴールド」は東京で生まれた新しいキウイフルーツ。果肉は黄色で甘味が強く、果実を縦に切るとハートの形をしているのが特徴。東京都農林総合研究センターと生産者で育成した品種で2013年に品種登録された。収穫時期は10月下旬~11月上旬。

東京×農業?! 知られざる東京生まれの農産物
(出典:東京都産業労働局)

◆豚肉「TOKYO X(トウキョウ エックス)」
TOKYO Xは肉質に優れた特徴を持つ北京黒豚、バークシャー種、デュロック種を掛け合わせた豚。3種の利点を生かしたTOKYO Xの特長は、脂肪の質・色が優れていて、きめが細かく肉が柔らかい点だ。このように全く別の種を掛け合わせて固定の豚の品種を作ったことは国内初の試みであったため、日本全国にある銘柄豚とは全く違う豚として注目を集めている。現在、生産組合がつくられ、「安全・安心」「生命力」「飼育環境」「品質」をキーワードにして1頭1頭大切に育てられている。生産量が多くはないため、希少価値も高い。

東京×農業?! 知られざる東京生まれの農産物
このほか、江戸川区の小松菜、立川市のウド、奥多摩のワサビなどさまざまな農産物が東京にはある。近年はこれらを「江戸東京野菜」としてブランド化し、東京在来の野菜を残していこうという動きもあり、今後の東京産の農産物に注目だ。まだ市場に出回っていない農産物も多いので、東京を訪れた際には、その地域生まれの農産物を探してみてはいかがだろうか。

 
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