バチカンで韓国カトリック教会の歴史展 波乱の230年を振り返る
イタリア・ローマ市内にあるバチカン美術館の「ブラチョ・ディ・カルロマニョ」ホールで開催されている特別展示「地にもなさせたまえ 韓国カトリック教会230年、そしてソウル」が話題を呼んでいる。同展では187点の展示品を通して、韓国カトリック教会230年あまりの歴史が紹介されている。ローマ・カトリック教会の中心を担うバチカンで韓国関連展示会が開催されるのは今回が初めて。9月11日付の東亜日報が報じた。
キリスト教徒の割合が人口のわずか1%とも言われる日本とは対照的に、隣国の韓国はキリスト教徒の割合が約30%を占め、国内最大の宗教勢力となっている。都市部ではいたるところに十字架が見られ、教会数はコンビニの数よりも多いと言われている。世界最大の教会建築があるのも韓国だ。同展では、19世紀に進んだキリスト教布教活動の一方で起こった激しい弾圧と殉教の歴史や、日韓併合下でキリスト教徒が抗日運動の主力を担った経緯なども紹介されている。
同展初日の9月9日には開幕ミサが執り行われ、ソウル大教区長のヨム・スジョン枢機卿(カトリック教会における教皇の最高顧問)は、「今回の展示は、韓国カトリック教会の自生的な誕生、殉教と迫害の歴史、近現代の社会変革期における積極的な社会参加を世界に知らせる機会になるだろう」と述べた。ローマ教皇フランシスコは2014年に韓国を訪問しており、教皇庁の行政院長を務めるジュゼッペ・ペルテッロ枢機卿は今回の展示について「韓国教会とバチカンの厚い友情を表すものだ」と述べている。同展は11月17日まで開催されている。
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