日本旅行人気トップ 観光地の内容面向上求められる
日本政策投資銀行と日本交通公社は5日、アジア・欧州・米国・オーストラリア12地域の海外旅行経験者を対象としたアンケート調査の結果を発表。調査地域全体で、旅行先として日本を希望する割合がトップとなり、アジア全体では調査開始以来6年連続トップとなった。また訪日経験者が史跡や建物について「もっと理解したかった」と考える割合が増加していることも分かった。
これはアジア・欧州・米国・オーストラリアの12地域6274人に対しインターネットで調査を実施したもの。
その中で調査対象者が「日本旅行を考えたきっかけ」として上位に挙げたものは、自然や風景、日本食、文化・歴史、温泉、治安のよさだった。また、観光地のイメージとして人気が高かったのは、桜、富士山、温泉、日本的な街並み、日本庭園などだった。
訪日経験者が満足した点としては、食事、自然や風景、温泉、清潔さや史跡などが挙がっており、これがアジアからの旅行客に限定すると温泉、清潔さ、化粧品や医薬品購入などへの満足度が高く、欧米豪からの旅行客の間では史跡や歴史的な建築物、世界遺産、繁華街の街歩きへの満足度が高いことが明らかになった。
一方、旅行客が不満に感じる点として、英語の通用度や旅行代金などへの不満は低下したが、史跡や建物の説明など内容面での不満が上昇。この傾向は特に欧米豪からの旅行客の間で顕著となっており、リポートでは「より深い理解を求めて訪日する外国人旅行者が増加しており、今後、持続的なリピーター獲得や、市場拡大のためには、見やすさ、回りやすさ、説明の充実などの対応が求められる」としている。
なお、中国人旅行客による「爆買い」ブームはひと段落しており、日本旅行で化粧品や医薬品の購入をしたいと回答した割合が前回調査の50%から38%に大幅低下していた。
(写真はイメージ)