完全養殖の「近大マグロ」、海外に輸出開始
近畿大学と豊田通商は5日、近大が世界で初めて完全養殖に成功したクロマグロ「近大マグロ」の海外への本格的輸出を開始すると発表した。まずは東南アジアから輸出を開始し、2020年に約2000匹の輸出を目指す。
輸出するのは、同大学と同社が生産した完全養殖クロマグロ「近大マグロ」と、同大学が技術支援する食縁(和歌山県新宮市)が取り扱う完全養殖ブリの2種類。
両者は2010年7月にクロマグロの完全養殖事業においての技術協力提携を結んで事業を開始した。2014年7月にはクロマグロの人工種苗生産を開始し、12月には成魚「近大マグロ」として生産販売を開始。今後は他の魚種の取り扱いも視野に入れる。
クロマグロは2014年に国際自然保護連合(ICUN)のレッドリストに追加された。資源として深刻な枯渇状態にありながらも、過剰な漁獲が続いているとされている。
参考記事
近畿大学、学食で「近大生まれのマグロ」提供(2016/10/09)
キハダマグロ、卵から幼魚まで飼育成功 完全養殖を目指す(2015/03/16)
(写真はイメージ)