新潟大など、絶滅危惧の水草ガシャモク発見
新潟大学、弘前大学、市民グループ津軽植物の会の合同チームは16日、青森県つがる市の湖沼で絶滅危惧種の水草「ガシャモク」が生息しているのを確認したと発表。これまで日本国内では、ガシャモクが生息できる北限は北関東とされていたが500km以上更新する発見となった。
ガシャモクはヒルムシロ科の水生植物。もともと関東地方、近畿(琵琶湖)、九州に分布し、関東では肥料にされるほど多く生育していた。しかし水質汚濁により100年間でほとんどが全滅。現在、自然集団は福岡県の一湖沼のみとなっており、環境省のレッドデータブックでは最も高いランクの絶滅危惧IA類(CR)に指定されている。
合同チームは、6月に環境省の事業の一環として行った青森県の野外調査で、ガシャモクの切れ藻を発見。葉脈が目立つ特徴的な葉の形状からガシャモクと同定し、さらにDNA解析で確認した。新たな発見地は国内2カ所目のガシャモクの自然個体群となる。この発見の成果について同大は現在、論文を投稿中としている。
画像提供:新潟大学