「チバニアン(千葉時代)」命名に一歩 作業部会で選出

「チバニアン(千葉時代)」命名に一歩 作業部会で選出

千葉県市原市の地層が地質時代の国際標準として申請されており、認定されればひとつの地質時代の名称として「チバニアン(千葉時代)」が使われることになる。この見通しが強くなった。

国立極地研究所、茨城大学などの研究グループは14日、国際地質科学連合(IUGS)の作業部会で千葉県市原市の地層「千葉セクション」が選出され、上部の委員会に答申されることになったと伝えた。審査の結果、答申が認められて千葉セクションが国際標準模式地(GSSP)となった場合には、現在「中期更新世」と呼ばれている約77万~12万6000年前の地質時代の名称が「チバニアン」になる。

GSSPとは、時代区分の境界や生成順序が保存されている特徴的な地層のことで、千葉セクションの地層にはその時代の特徴である地球磁気の逆転現象が克明に記録されているという。同作業部会には千葉セクションと同じ時代の地層として、イタリア南部のモンタルバーノ・イオニコ、同じくイタリア南部のヴァレ・デ・マンケの地層の申請書も出されていたが、この3つの中から千葉セクションが唯一選ばれた。この後、3段階かけて本審査が行われ、最終的にIUGSの投票で60%以上の支持を獲得できれば、「チバニアン」が国際標準の名称として認定される。最終投票は早くても来年以降の見込み。

「チバニアン(千葉時代)」命名に一歩 作業部会で選出

画像提供:国立極地研究所
 

参考記事
「チバニアン(千葉時代)」命名なるか 国際学会に提案申請」(2017/06/10)