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世界が見える! 米株ウォッチ

【世界が見える! 米株ウォッチ】ダウ史上最高値もロシア疑惑で不透明感

アメリカ株式市場で見る世界動向通信

11月27日~12月1日のニューヨーク株式市場、ダウ平均株価(30種)は、連日史上最高値を更新し、2万4000ドルを突破した。良好な経済指標と税制改革への期待を背景に、大幅上昇が続いた。週末は米国政治の不透明感が意識され下落したが、ダウは1週間で673ドルの上昇となり、今年1番の上昇幅だった。

27日は前週末比22.79ドル(0.10%)上昇の2万3580.78ドルだった。この日は米国でネット通販が活況となるサイバーマンデー。売り上げが前年より伸びていると報じられたことで、アマゾンや小売り関連株が買われた。原油価格の下落でエネルギー関連株が売られ、上昇幅は抑えられた。

28日は250ドルを超える大幅上昇となり、2万3836.71ドルだった。米連邦準備制度理事会(FRB)の次期議長に指名されているパウエル氏が、金融緩和に前向きであることが明らかになったことや、米上院で税制改革法案が承認されたことで、景気の先行きへの安心感が広がった。また、北朝鮮によるミサイル発射の影響で下落する場面があった。

29日は大幅上昇、2万3940.68ドルだった。米国の7~9月の国内総生産(GDP)改定値が3年ぶりの大幅な伸びで、予想を上回る結果だったことを受け、米国経済への期待感が高まった。

30日は300ドル以上の大幅上昇、2万4272.35ドルとなり、初めて2万4000ドル台を突破した。連日の高値更新の勢いの中、投資家心理は良好。税制改革の具体化への期待が高まっている。

12月1日は下落、2万4231.59ドルで取引を終えた。フリン前大統領補佐官がロシア高官との接触をめぐって追訴されたことを受け、ロシアゲート問題が意識されたことで米国の政治先行きへの不透明感が高まった。一時350ドル下落する場面もあったが、税制改革への期待は根強く、取引終了時には大幅下落とはならなかった。
 

TOPIXの動き(11月27日~12月1日)

11月27日~12月1日の東京市場、TOPIX(東証株価指数)は、12月1日の終値が1796.53ポイントとなり、前週末比15.97ポイント(0.90%)上昇した。

週の前半は北朝鮮リスクや中国株の急落を受け、ドル円為替が円高傾向にあった。この影響で海外展開する日本企業の業績を懸念し、下落。ただ、日米の投資家心理は良好で、週の後半はダウの大幅上昇を受け、日本株も上昇した。北朝鮮のミサイル発射に対しては、ほとんど反応はみられなかった。

(写真はイメージ)