欧州クリスマスマーケット便り(3)ドイツ・リューベック
「クリスマスマーケットは、日が暮れてから行くものだ」
ドイツ人の友人がそんなふうに話しているのを聞いたことがあります。
日が落ちて暗くなったところに、クリスマスマーケットのイルミネーションが灯る。そして寒い中で飲むスパイス入りのホットワインや温かいパンチ…それこそがクリスマスマーケットの醍醐味なのだそうです。
クリスマスマーケットの夜景に美しく映える、リューベック市庁舎
ドイツは北へ行くほど冬の日没時間が早くなり、リューベックでは12月になると午後4時前には日が暮れてしまいます。そんな心細い季節だからこそ、クリスマスマーケットの存在はいっそう重要です。北ドイツの歴史あるハンザ都市リューベックは、古い趣ある市庁舎前での美しいクリスマスマーケットでも知られています。
中世風の衣装をまとった職人さんがパンを焼く、中世風クリスマスマーケットや、グリム童話の世界を再現した小さな家が並ぶメルヘンコーナーなど、多彩な趣向も魅力です。オリジナルのメッセージを書いてもらえるレープクーヘン(スパイス入りのクリスマス菓子)のコーナーや、粉砂糖をかけた熱々のミニドーナツが人気で、人だかりができていました。
もともと冬の季節に必要なものを買いそろえる冬市として始まったと言われるクリスマスマーケット。暖かそうな毛糸の手袋や靴下、帽子なども、クリスマスマーケット屋台の定番ですが、ここで見かけるとついつい買いたくなってしまうんですよね。
冒頭の写真は、風情ある北ドイツのクリスマスマーケットが楽しめるリューベック