2018年卒就活生は売り手市場、オワハラなど新たな問題も
採用支援サイトのJOBRASS新卒を運営するアイデム(東京都新宿区)は、全国の大学270校・キャンパスを対象に大学のキャリア支援・就職支援に関する実態調査を実施。10日に調査結果を発表した。大学が把握している学生の内定率は、昨年と「同程度」が5割、「高い」が4割に上った。
同調査によると、大学が把握している求人票受付社数は平均7433.9社で、前年同調査の5747.1社を大きく上回る結果となった。来訪企業数は平均288.7社で、2017年卒学生よりも「増えた」と回答したのは 50.2%。また、内定率は2017年卒学生よりも「高い」が40.1%、「同程度」が 51.3%となり、売り手市場が数字にも表れた結果となった。
学生のキャリアセンター・就職課の利用状況ついての質問では、前年に比べて「変わらない」が50.0%を占め、「増えた」が32.0%、「減った」が18.0%だった。また、学生がキャリアセンター・就職課を利用する目的では、突出して高かったのが「エントリーシートや履歴書の添削」で92.9%、次は「模擬面接等の選考の練習」が66.2%だった。
また、大学が求人企業に対して求めることについての質問では、「“オワハラ”や“拘束”をしないでほしい」が79.2%で最も高かった。オワハラとは、新卒採用活動で内定を出した学生に対し、以降の就職活動を終わらせるよう迫る「就活終われハラスメント」を略した言葉。次に「大学の授業や学事日程に配慮してほしい」が72.9%、「選考結果は”早めに”学生に伝えてほしい」が71.0%、「求人内容や職場情報を“正確に”教えてほしい」が70.3%、「選考結果は”必ず”学生に伝えてほしい」が68.8%と続いた。オワハラや拘束、ブラック企業対策など、近年の就職活動を取り巻く問題に対して、大学側も危機感を持っていることが改めて浮き彫りになった。
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