木材の強度が10倍になる方法を開発 実用化に期待大
天然の木材を簡単な加工で10倍以上
強度や
今回、同研究グループにより、2段階のプロセスで強度、靱性などが10倍以上も向上し、寸法の安定性も向上する簡単で効果的な方法が開発された。まず、第1段階では水酸化ナトリウムと亜硫酸ナトリウムの混合溶液中での沸騰プロセスにより、木材の構成成分として重要なリグニンとヘミセルロースを取り除く。第2段階として、続けて加熱しながらプレス加工することで細胞壁を壊し、高度に整列したセルロースナノ繊維を持ち、完全に緻密化した構造材にすることができるというものだ。
この方法は、さまざまな種類の木材に対して普遍的に適用できるという画期的なもの。しかも、この方法で加工した木材は、ほとんどの構造用金属や合金よりも比強度(密度当たりの引っ張り強さ)が高く、低コストで高性能、軽量であることから、今後の実用化が大きく期待される。
左は木の断面の電子顕微鏡写真、右は加工後
画像提供:ネイチャー
(冒頭の写真はイメージ)