絶滅危惧種シマフクロウの自然繁殖に成功 北海道・旭山動物園

絶滅危惧種シマフクロウの自然繁殖に成功 旭山動物園

旭山動物園(北海道旭川市)は10日、前日の9日に絶滅危惧種で国の天然記念物のシマフクロウのヒナが、同園で初めて自然繁殖で誕生したことを発表した。

同園では2年前からペアのシマフクロウを飼育。今年は2月18日にカメラによって交尾が確認され、ヒナの誕生が期待されていた。3月6日に1卵目、8日に2卵目の産卵が確認された。35日ほどとされる抱卵期間を経て、9日の昼頃に1羽のふ化が確認された。現在同園は冬季閉園中だが、4月28日の夏期開園まで随時近況を報告していく予定。

シマフクロウは、翼を広げると約180cmになる世界最大級のフクロウ。環境省のレッドリストで絶滅危惧IA類に指定されており、日本では北海道と北方領土に生息する。森林伐採による営巣木の減少と河川改修や砂防ダム建設による餌の魚類の減少などにより、数が減った。現在は国内では約50つがい、140羽ほどが生息している。

画像提供:旭山動物園
 

参考記事
絶滅危惧種シマフクロウが7年ぶりにふ化 釧路市動物園(2017/06/23)