平成の災害と「絆」を振り返る 後編

熊本地震から2年 いまだに約4万人が仮設住宅暮らし

2016年に発生した熊本地震から14日で丸2年が経過した。これに合わせて熊本県は13日、現在の復興状況をまとめた「復旧・復興のあゆみ」を発行した。

県のまとめによると、今年の3月末時点でいまだに仮設住宅で生活している人の数は県内外を合わせて3万8112人。ピーク時から約1万人減ったが、地震から2年が経った今でも自宅再建の見通しが立たず、不便な生活を強いられている人が少なくないことがうかがえる。一方で、自宅再建が難しい被災者を対象とする災害公営住宅が熊本県で初めて着工。最も早いところでは今年の7月に完成が予定されている。

また、阿蘇大橋の崩落など、特に甚大な被害を受けた阿蘇へのアクセスルートに今月26日、新たに登山道が開通、阿蘇へのアクセスがよりスムーズになる見込みだ。熊本地震の被害により修復が必要となった道路や橋の数は606件で、そのうち復旧が完了したのは6割弱の343件だという。さらに河川や港湾などの公共土木施設全体では復旧が完了したのは約5割にとどまり、まさに“復興は道半ば”といった現状が明らかになった。

2016年4月14日の夜および16日未明に、熊本で震度7の地震が2回発生。このほか、一連の地震で震度6弱以上の余震が5回発生しており、震災後の関連死も含めた地震による死者の数は264人、負傷者は2732人に上っている。
 

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