茨城県常総市14日の様子 鬼怒川決壊
台風18号の影響による関東・東北地方の豪雨で10日、茨城県常総市で鬼怒川の堤防が決壊した。国土地理院によると、同市の浸水範囲は最大で約40km2に及んだが、排水作業などにより、14日午前時点で約4分の1にまで縮小した。依然として停電や断水が続いている地域もあり、同市では15日現在、1300人ほどが避難生活を強いられている。
14日、越水場所や決壊場所など、被害が大きく立ち入り禁止になっている区域に入った地元住民から話を聞いた。
「やはり、この目で見ると全く違いました。」
「現場を見ると言葉が出ませんでした。」
同市若宮戸地区では濁流が堤防を越水し、住宅地をのみ込んだ。
がれきの山は、太陽光発電所(メガソーラー)の壊れた太陽光パネルと見られる。
堤防が決壊した同市上三坂地区では、決壊前に避難指示が出されていなかった。これについて、高杉徹市長は13日に記者会見し、陳謝した。
今回の豪雨による死者は茨城県で2人、栃木県で3人、宮城県で2人、あわせて7人。農林水産業の被害は18億円以上とされ、今後調査が進むにつれさらに膨らむ見通しだ。