半夏生と「うどんの日」【ニュースのコトバ解説】
夏至から数えて11日目、毎年だいたい7月2日~七夕までの5日間を半夏生といいます。農家では田植えや麦刈りが終わる時期、半夏生の7月2日は「うどんの日」でもあります。これは1980年に香川県生麺事業協同組合が制定したもの。「うどん県」として知られる讃岐うどんの産地、香川県の農家では、繁忙期の労をねぎらって半夏生にうどんを食べる風習があり、そのためこの日が「うどんの日」と定められるようになりました。県内ではこの日、献麺式やうどん接待(無料サービス)が行われて盛り上がるそうです。
香川県で讃岐うどんが代表的な食文化の位置を占めている理由は、もともとこの地方では降雨量が少なく、かんばつに悩まされる土地柄だったことが大きく影響しているといいます。このため、水田を必要とする米の安定供給が難しく、その一方で気候が小麦の生産に適していたこと、塩やしょうゆの生産が盛んだったことも理由として挙げられます。
うどんの生産量および消費量ともに日本一を誇る香川県。2014年にタウンページをもとにした調べでは、人口10万人あたりのうどん屋の軒数が、香川県では63.96軒と国内最多。ちなみに全国平均ではこれが18.88軒となっています。
ちなみに、同じうどんでも「カレーうどんの日」は別にあって、8月2日です。2010年に「カレーうどん100年革新プロジェクト」によって定められたこの日付は、「カレーの日」が6月2日、「うどんの日」が7月2日なため、これに並べて8月2日になったのだそうです。
画像提供:香川県観光協会