NISA、投資額5兆円突破
金融庁は、NISA(ニーサ)、少額投資非課税制度を利用した投資額の合計が5兆円を突破したと発表した。2015年6月末時点で、921万2167口座が開設されている。
NISAは2014年からスタート。この制度を利用すると、最大5年間、新規購入分500万円が非課税の対象となる。通常、投資によって得られる配当や譲渡益は所得税や地方税の課税対象となり、20%の課税が適用される。1人当たりの口座開設数は1つで、日本国内に居住する20歳以上の人が対象。
NISAのモデルとなったISA(Individual Savings Account)は、イギリスで1999年から導入されている少額投資非課税制度。今ではイギリス国民の4割が利用している。NISAのNはNipponの頭文字。来年度には0歳からの未成年者の口座開設が可能な、「ジュニアNISA」も開始する。
「日本人は貯蓄が多い」ということはよく知られているが、それらの眠っている資金を投資することによって、日本経済の活性化への期待がある。また、NISAは20歳から適用されるが、若いうちから資産を蓄積し、将来への備えへとつなげるねらいもある。
日本では今なお投資は手の出しにくいものという認識が強く、リスク面が強調されることが少なくない。ただ、投資について学び、リスクによる損失についても理解を深めた上で活用するならば、制度を利用する価値はあるだろう。
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