自転車保険、危険知っても加入増えず

共同通信社(東京都港区)は15日、自転車の意識・実態調査の結果を発表した。自転車運転中に「ヒヤッ」とした経験をした人が7割近くいるが、自転車保険の認知・加入率は低いことが分かった。また今年の道路交通法改正は7割が「知っている」と答えたが、高額個人賠償を命じる判決が出たことを「知っている」と答えた人は3割に至らなかった。

自転車運転時に歩行者とぶつかった、ぶつかりそうになったなど「ヒヤッ」とした経験は、大人では68.1%が「ある」と答え、子供のいる層では、7割近い人たちが、自分の子供が自転車で「ヒヤッ」とする経験があったと答えた。そのためか、自転車に乗るときに自分が事故の加害者になる可能性を意識している人は69.9%に上った。

一方で、自転車事故に適用される保険に加入しているかどうか尋ねたところ、「入っていない」「わからない」が合わせて79.0%に上り、自転車保険について「聞いたことはあるが内容は知らず、加入したことはない」「知らない」と答えたのが53.9%だった。危険性はわかっていても、保険の認知度や、加入している割合は低いことが分かった。

今年の道交法改正で自転車の罰則規定が定められたことについては71.8%が「知っている」と答えた一方、2013年7月の自転車と歩行者の事故で約9521万円の賠償を命じる判決が出たことを「知っている」と答えた人は26.8%だった。

同社は、自転車に関する正しいルールを理解し、交通安全意識を徹底すること、事故の加害者・被害者になる場合への備えをすることを呼び掛けている。

調査対象は全国の20~60代の男女1504人、インターネットで調査した。

(写真はイメージ)