地域おこし×災害支援フードトラック SFC研究所らが産官学金連携で
防災の日の9月1日、産官学金連携による活動として「地域おこし×災害支援フードトラックプロジェクト」が発足する。慶應義塾大学SFC研究所社会イノベーション・ラボ(以下SFC研究所)、辻調理師専門学校、フードトラック事業のメロー(mellow)、鹿児島相互信用金庫の4者の呼びかけによるもの。
フードトラックとは、キッチンが内装されている移動販売車のことで、別名キッチンカーとも呼ばれている。メローはビルの空きスペースやイベント会場などにおけるフードトラック事業を展開、同種のモビリティサービスとしては国内最大級のプラットフォーム「TLUNCH」の提供を行なっている。
同プロジェクトはSDGs(持続可能な開発目標)の実現に寄与することを目的に、人材育成システムと社会課題×ビジネスの社会システム構築を目指すとして、幅広い連携を呼びかけている。
その中で、●調理技術を持ちながら「食のチカラを活かした社会課題解決」と「地方創生と都市災害リスク軽減を担うフードトラック事業」を推進できる人材、●食材生産地域の高校生と都市部の料理人・大学生・専門学校生とのコラボレーションによる相互学習を推進できる人材、●都市部の料理人で、地域おこしの視座を持ちながら生産地域と関わり、相乗効果を実現できる人材、などの育成を目指す。
社会システム構築においては、フードトラックの事業モデルを検討。これは平時には、都市部での食環境の充実や昼食の入手困難性の軽減を担い、災害発生時には、フードトラックの機動力や食材の加工・ストックを行うセントラルキッチン機能、料理人によるボランティア拠点形成機能などを活かした、食の不安とリスクを軽減することに取り組むもの。
4者は31日、「食による地域おこしと災害支援に関する研究開発に係る連携協定」を結び、その会場ではフードトラック型アンテナショップのデモンストレーションも行われる予定。SFC研究所は、「社会イノベーション・ラボ」と「VCOMコンソーシアム」を設置し、研究開発プロジェクトを推進する。
画像提供:メロー