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悪質ペット業者を排除へ 英国で子犬と子猫の販売を禁止

悪質ペット業者を排除へ 英国で子犬と子猫の販売を禁止

英国政府は22日、ペットショップで子犬や子猫の販売を禁止する方針を発表した。第一段階として、10月以降は生後8週間未満の子犬や子猫の販売禁止が決定している。23日付の独ヴェルト紙が伝えた。

近年、血統書付きの子犬や子猫を売り買いする商売が欧州でブームとなっており、劣悪な環境で犬や猫を繁殖させる「パピーファーム」や悪質業者の存在が問題視されていた。英環境省は今後、子犬を買いたい場合は動物保護施設、または認可されたブリーダーからの購入のみを可能にするとしており、これにより悪質業者の排除を目指す。

今回の動きに対して、BBCの番組でも知られる獣医のマーク・エイブラハム氏は「動物保護の価値を大きく高める意義ある第一歩」として評価。「今後はペット業者もブリーダーも、そしてペットを買う人たちも、すべてが責任ある行動を取ることが求められる」としている。

同法案を大きく後押ししたと言われているもののひとつが、「ルーシー法」キャンペーンだ。ルーシーは、2013年にウェールズのパピーファームで保護された、小型犬のキャバリア・キングチャールズ・スパニエル。劣悪な環境にいたルーシーは背骨が変形しており、てんかんを患っているなど、健康状態は悲惨極まりなかった。その後、手厚いケアを受けたにも関わらず、保護されてから2年後に死亡した。この出来事は英国中を震撼させ、動物保護のための嘆願書を募る「ルーシー法」キャンペーンへとつながった。

(写真はイメージ)