9月1日は「防災の日」 備蓄の量が3日分に足りない世帯は8割
9月1日は、今から95年前の1923年(大正12年)に関東大震災が起こった日。この日は、台風、高潮、津波、地震などの災害についての認識を深め、それら災害に対処する心構えを準備するために「防災の日」として定められている。
家庭でできる災害に向けた備えのひとつが「備蓄」。今年の防災の日に先立ち、日本気象協会が推進する「トクする!防災」プロジェクトが、20代から40代の女性600名に「家庭の備蓄状況」に関するアンケート調査を実施した。それによると、75.8%の人が「4人家族が備蓄に必要な水の量」を必要量よりも少なく認識していることがわかった。
一般的に、備蓄には「3日分×家族の人数分」が必要とされている。大規模災害発生時、人命救助のリミットは3日間(72時間)とされており、この間、人命救助が最優先される。このため、災害初期を乗り切るための最低限の備蓄量として「3日分×家族の人数分」の備蓄が推奨されている。アンケート調査では、「備蓄には『3日分×家族の人数分』が必要だと知っているか?」という質問に対し、約5割の46.8%が知っていると回答。 しかし、「実際にその量を備蓄できているか?」という質問に対しては、79.2%ができていない(「あまりできていない」と「全くできていない」の合計)と回答した。
また、4人家族(大人2人、大学生1人、高校生1人)の場合、その家庭が備蓄すべき水と米の量は、一般的に水の量が36リットル(1人3リットル×3日間×4人分)、アルファ化米・レトルトご飯などの備蓄必要量は36食(1人3食×3日分×4人分)とされている。これについて、水と米はどれぐらい備蓄すべきと思うか質問したところ、平均回答値は水が26.1リットル、米が24.9食分だった。これはそれぞれ、実際の必要量に対して約1日分の備蓄量が足りていないことを意味している。
6月18日に起きた大阪府北部地震や、6月末から7月初旬にかけて西日本を襲った豪雨など、多くの自然災害に見舞われた今年。予測が難しい大規模災害に備え、正しい知識を持って、日頃からこまめな準備をしておくことが大切だろう。「トクする防災!」プロジェクトでは、ウェブサイト上で「備蓄の心得」を公開している。
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