風疹患者数が1週間で127人 今年最多

首都圏で風疹患者急増 国内累計数は496人で昨年の5倍超

国立感染症研究所(以下、感染研)は19日、今年に入ってからの累計患者数496人となり、昨年1年間の患者数93人の5倍を超えたと発表した。風疹の予防には2回のワクチン接種が有効とされており、厚生労働省は予防接種を呼び掛けている。

直近1週間(3~9日)の風疹の患者数は前週より46人増の127人となり、今年最多だった。都道府県別で見ると、東京が32人と最も多く、次いで千葉で27人、神奈川で19人、埼玉と愛知で11人、長野で5人と続いた。関東地方が目立つものの、新たに静岡で4人、秋田、福島、群馬、徳島でも、それぞれ1人ずつ患者が出たという。これにより今年に入って感染報告があった自治体は合計34都道府県に上った。

全患者数のうち、男性が401人、女性は95人と、患者の約8割を男性が占めている。特に30代後半~50代前半の男性は、国の予防接種制度の変更のためにワクチン接種が不十分だったことから、比較的感染しやすい傾向にあり、感染研は「対策が必要」としている。

風疹は耳の後ろのリンパ節が腫れる病気で、発熱や発疹などの症状が出る。感染経路としては、咳やくしゃみによる飛沫感染で広がることで知られている。特に、妊娠初期の女性が感染すると生まれた赤ちゃんに障害がでる可能性もあるため、注意が必要だ。

(写真はイメージ)