特定外来生物ツマアカスズメバチ、大分市内で初めて確認

特定外来生物ツマアカスズメバチ、大分市内で初めて確認

環境省と大分県は11日、特定外来生物のツマアカスズメバチが大分県大分市で初めて確認されたと発表した。8日、大分市明野あけの地区の私有地で工事業者がスズメバチの巣を発見。9日、巣の除去を依頼された駆除業者が大分県自然保護推進室に通報。11日、専門家による種の同定の結果、ツマアカスズメバチであることが確認された。

特定外来生物ツマアカスズメバチ、大分市内で初めて確認

ツマアカスズメバチは、高い繁殖力と分布拡大能力から一度定着すれば根絶は困難とされている。環境省では関係機関と連携して確認地点周辺でのツマアカスズメバチの侵入状況について緊急調査を行い、早期の駆除を行っていく。

ツマアカスズメバチは、国内では長崎県対馬市で定着が確認されている。それ以外では巣や個体が福岡県北九州市(2015年9月)、宮崎県日南市(2016年5月)、長崎県壱岐市(2017年9~11月、2018年5月)の3地域で確認されているが、いずれも防除を実施して現時点で定着は確認されていない。

ツマアカスズメバチの原産地は中国、台湾、東南アジア、南アジアで、主にミツバチを含む昆虫類を捕食する。懸念される影響として、在来のスズメバチの減少や捕食される昆虫の減少による生態系のかく乱、飼育ミツバチへの攻撃による養蜂への被害、人体への刺傷被害などがある。在来のスズメバチと比較して特に人体に関わる被害が大きいことはないが、海外では韓国やフランス・スペインで定着しており、飼育されているミツバチや在来のスズメバチの減少が報告されている。

特定外来生物ツマアカスズメバチ、大分市内で初めて確認

画像提供:環境省(冒頭の写真はイメージ)
 

参考記事
特定外来生物ツマアカスズメバチを壱岐市で初確認(2017/09/30)