影ができないプロジェクションマッピング技術開発 阪大

影ができないプロジェクションマッピング技術開発 阪大

大阪大学大学院基礎工学研究科の研究グループは、投影面に触れても、ほとんど影が生じないプロジェクションマッピング技術の開発に成功したと14日に発表した。

プロジェクションマッピングとは、映像やコンピュータグラフィック等を建築や家具などの立体物、または凹凸のある面にプロジェクター等で投映する技術。イベントなどで目にする機会も増えたが、プロジェクターからの光が遮られると映像が欠けてしまうため、これまで利用シーンが限られてきた。

同研究グループは、手術室などで用いられる影の生じにくい照明「無影灯」の原理に着目。「無影灯」は幅広い方向から投影面に映像を照射することで、面に触れるほど物が近づいても、いずれかの方向からの光が面に届くため、影(映像の欠け)がほとんど生じない特徴がある。

今回発表した新技術ではASKA3Dという空中映像の提示に使われる光学素子の特性を利用し、幅広い方向から投影面に映像を照射する。このため、すべての光線を遮らない限り、像が失われることがなく、面に触れるほど物が近づいても、影がほとんど生じないプロジェクションマッピングが実現した。今後、投影面に触ることのできるプロジェクションマッピング広告や展示、医療分野への応用が期待される。

影ができないプロジェクションマッピング技術開発 阪大

画像提供:大阪大学(冒頭の写真はイメージ)